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Small twist

有名な理論から経験則まで、プレゼンを良くする「一手間(Small Twist)」を集めていきましょう。中の人は医療従事者(多忙)。Twitter id: presen_tan。 ※結構な割合で、自分の趣味のことを記事に混ぜています。

3の法則とマジカルナンバー

プレゼンに限らず、何かを説明する時に決まって取り沙汰されるのが「3の法則」です。物事は3つにまとめると伝わりやすくなる・・・という考え方なのですが。

これ、意外と奥が深いなと思っておりまして。(とりあえず3つに纏めておけば万事OKなんでしょ?)的な単純なものではないのですが・・・。今日は、そもそも「3の法則」には根拠があるのでしょうか、というお話です。

マジカルナンバー7±2

情報処理の能力上、短期記憶で保持できる情報のは7個前後(7±2個)が限界という理論です。研究そのものは半世紀近く前のものですが、確かに実生活における体感に近い印象です(これ以上のことを一度に言われると訳がわからなくなるよな・・・という閾値)。

ちなみに、マジカルナンバーでいう情報の個数とは、情報1個あたりの「重み」によって変わってきます(情報のまとまり=チャンクによる違い)。重たいほど、覚えられる個数の上限は少なくなるということです。とてもフワッとした説明で恐縮ですが、数字よりも文字のほうが情報としては重たく感じますし、1文字よりも2文字、3文字・・・の方が重たく感じますよね。つまり、数字中心の情報の方が覚えやすく、文字数の少ない情報の方が覚えやすいと考えればいいということです。

たとえば、下記参考文献には

数字がランダムに並んでいると7つが限界(→電話番号の市外局番以下って、7~8桁ですよね)

文字がランダムに並んでいると6つが限界(→Webサイトのパスワードって、最低6文字ですよね)

単語がランダムに並んでいると5つが限界(→具体例思いつかなかった)

と紹介されています。ですので、ポイント(文章)ならば4つ以下がちょうどいいのかな・・・と考えることが出来るのです。

※実際のところ、単語や文章の並びにはある程度の「意味」がありますので、上記のようにランダムに並べられるよりかは頭に入りやすいとも思うのですが。

※7±2だけでは、厳密には「3個」にするという根拠とは言い切れないわけですが、物事の上限という意味では有効な考え方かなと思います。

 

マジカルナンバー・・・4±1?

私も調べるまで知らなかったのですが、実はマジカルナンバー7±2には続きがありまして。その後の報告で、もっと少なく4±1がより適切なのではないかという提案がなされていることはご存知でしょうか(Nelson Cowan (2001), The magical number 4 in short-term memory: A reconsideration of mental storage capacity: BEHAVIORAL AND BRAIN SCIENCES(2000) 24, 87– 185.)。つまり、物事は3~5個にまとめて考えるべきということですね。

確かに、

電話番号もよく考えてみれば3桁・4桁・4桁に分解できる

認知症の検査で短期記憶の衰えを評価するために「桜」「猫」「電車」の3単語を覚えさせている

流行りのアニメタイトルは大体4文字(ばくおん、きんモザゆるゆり・・・)

・・・7±2よりも実感に近いと思います。何より、この方が3の法則を強く裏付けることが出来ますしね。

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ぷれぜん、はっじま~るよ~♪

アニメ『ゆるゆり(一期)』より

 

というわけで

「3は調和を表す」とか、「3つに分けるとリズミカルに話せる」とか、「3という数字には神秘性がある」とか、色々なことが言われていますが、マジカルナンバーという研究報告については知っておいて損はないと思います。

参考:望月正吾(2015).直感に刺さるプレゼンテーション 技術評論社 p.129-31.

最終更新日:2016/10/24